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ーきずなー

( ゲーム 「スーパーロボット大戦α外伝」 より )

※注意  このお話は、namiがゲーム『スーパーロボット大戦α外伝』の一部を基に、
趣味で妄想&創作したものです。nami自身はゲームをやっていません。
本編の設定とは異なる部分が多々ありますので、ご注意ください。
※ネタバレ注意

はじめに

「スーパーロボット大戦α外伝」のイベントを動画サイトで見て、妄想してみたお話です。
ゲームのイベントストーリーの描写が多々あります。ただし、ルート選択や熟練度によりストーリーが変化していますので、ゲームの全てを見ているわけではありません。※ネタバレ注意願います。

nami自身はこのゲームをやっていません。あくまで個人的主観で書いておりますので、必ずしも、ゲームの世界感やアニメの世界観とは一致しておりません。

甲児&鉄也中心のお話になっております(^-^)「なんでもOK」と言う方のみ下へお進みください


 

 

 

 

 


ーきずなー

 

≪1≫

 

ミケーネ帝国と恐竜帝国の連合軍との戦いを終え、辛くも真ゲッターロボを奪還したロンド・ベル隊。

仲間同士助け合い、命をかけて戦い抜いたスーパーロボットたちが、今アーガマ艦の格納庫へと、次々と帰還する。

鉄也もまた、グレートマジンガーの背中のスクランブルダッシュを折りたたむと、先に帰還していた甲児のマジンカイザーの隣にグレートを格納した。

マジンカイザーのカイザーパイルダーがドッキングオフして降下するのを横目で見ながら、鉄也はグレートマジンガーからブレーンコンドルを切り離す。

格納庫床に着地したカイザーパイルダーに、さやかが駆け寄るのが見えた。

 

「甲児くんっ!」

「・・・さやかさん。」

甲児はパイルダーから飛び降りると、ヘルメットを脱ぎ、さやかのほうを振り向いた。

「さやかさん、怪我は無いか?・・・。」

「もうっ!私より自分のことを心配してよね!・・・甲児くんったら、酷い怪我してるじゃないの!?」

甲児の額から流れた血を見て、さやかがハンカチで傷口を押さえようとする。

「だ、大丈夫だって。」

慌てて手の甲で血のりを拭う甲児に、さやかは突如、飛びつくようにしてしがみついた。

「さやかさん・・・?」

「・・・“俺に作戦がある”だなんて嘘ばっかり!・・・なんであんな無茶したのよ!甲児くんの馬鹿!!」

さやかは甲児をぎゅっと抱きしめると、声をあげて泣き出してしまう。

 

 

エイジア大陸東部のロストマウンテンの調査に向かった甲児とさやかたちは、ミケーネ帝国と恐竜帝国の連合軍に遭遇し、たちまちとり囲まれてしまった。

調査前提の小隊を組んでいたために、護衛として付いていた戦闘能力の高い機体は、甲児のマジンガーZと武蔵のゲッターロボだけだった。

増援も見込めず、このままでは全滅も免れないと思われた時、甲児は武蔵にさやかたちの護衛を任せて、一人マジンガーZで敵に立ち向かっていったのだ。

甲児は最後まで一緒に戦うと言い出しかねない仲間を思い、“俺に作戦があるから”などと嘘を言って、さやかたちが安全な場所まで退避する時間を稼ぐために、自らが「楯」となった・・・。

 

 

「甲児くんがいなくなったら・・・私・・・私・・・、この世界で一人ぼっちになっちゃうのよっ?!」

「・・・・・さやかさん。」

「お願い!もう二度と私を置いていかないで・・・!」

当初、甲児とさやかはこちらの世界に別々に飛ばされてしまったため、互いの身を案じつつもずっと離れ離れになっていたのだった。

何も知らないこの世界で、いつも一緒にいたパートナーがいない・・・それは、常に元気で強気な甲児でさえ、弱気になってしまうほどの孤独感を覚えた。

豹馬に“だいたいよ、ウジウジ悩むなんててめえのキャラクターじゃねえんだ。”と言われるほど、甲児の心は沈んでしまっていたのだった。

男の甲児ですらそうであったのだから、女の身のさやかは、きっとそれ以上に不安で寂しかったに違いない。

 

甲児はさやかに抱きつかれるままにしていたが、やがてそっと両腕でさやかを包むと

「ごめん、心配かけちまって・・・。」

泣き続けるさやかに謝った。

それでもさやかは涙を止める事が出来なかった・・・。

さやかはしばらく、甲児の胸の中で泣き続けていたが、ふと甲児の体重が少しずつ自分にかかってくるのに気が付き、怪訝に思う。

「?・・・甲児くん?・・・」

 

 

 

ブレーンコンドルから降りた鉄也は、甲児とさやか・二人の様子を離れた所で見守っていた。

しかし、さやかが甲児に抱きついたまま泣き出し、一向に離れないため、見かねて近付いて行った。

「さやかさん、いいかげんに泣き止まないと、甲児くんが困っているぞ。」

「え?・・・あっ!ご、ごめんなさいっ。」

さやかは、鉄也の声を聞いて慌てて甲児から離れた。

甲児は、両の手で一生懸命涙を拭うさやかを見てほっとすると、鉄也のほうへ向き直った。

「鉄也さん・・・。」

「甲児くん・・・。」

ダブルマジンガーの二人のパイロットは、互いの名を呼び合い、改めてその絆を確認する。

「鉄也さん、助けてくれてありがとう。」

甲児が差し出した右手を、鉄也ががっちりと掴んだ。

「礼を言われるほどじゃない。俺はこの前の借りを返しただけだ。」

「借りだなんて言わないでくれよ。鉄也さんが俺の言った言葉を覚えててくれて・・・俺、嬉しかったぜ・・・。」

以前甲児が言った言葉―――“俺たちはマジンガーで結ばれた兄弟”

その言葉は、確かに鉄也の心の奥底まで響き、鉄也は甲児への嫉みが消え去っていくのを知ったのだった。

 

「ところで鉄也さん、マジンガーZは?」

「ああ、じきに洸くんたちが運んでくる。・・・真ゲッターも無事に回収できたし、これでマジンカイザーともども、大幅な戦力の増強ができたな。」

「・・・そうか、よかった。」

(・・・マジンガーZも・・・戻って来てくれる・・・の・か・・・。)

甲児の最後の言葉はほぼ呟きに等しかったが、鉄也にはちゃんと聞こえたようだった。

「これからは、3体のマジンガーで・・・・・お、おいっ!甲児くんっ!?」

甲児の体がいきなり崩れ落ち、鉄也は慌てて彼を抱きとめていた。

さやかが必死に甲児に呼びかける。

「甲児くん、しっかりして!甲児くん!」

甲児は鉄也の腕の中で意識を失っていた。

 

 

 

≪2≫

 

スーパーロボットならびにリアルロボットのパイロットたちが自分の愛機から降りてくる中、先に格納されたマジンカイザーは彼らの注目の的となっていた。

真ゲッターは、恐竜帝国のバット将軍の手に落ちていたため、操縦システムが改造されている節があり、補修工事とメンテナンスのためにすでに格納庫奥の工場へと移動させられている。

 

「真ゲッターが“究極のゲッター”なら、マジンカイザーは“究極のマジンガー”か・・・!

見るからに逞しいな。」

「真ゲッターとどっちが強いと思う?隼人?」

ロストマウンテンでは、過去の―――と言ってもパイロットたちにとっては、同時代のものがほとんどだったが、―――さまざまなロボットが発掘されていた。

中でも1番多く引き上げられたのは、ガンダム系のロボットとその強化パーツだった。

ガンダムは、短期間の間に多種多様のバージョンが開発され量産されていたので、当然のことと言える。

だが、マジンガーやゲッターなどは唯一無二の“レアもの”であったため、彼らの関心は否応でもマジンカイザーと真ゲッターに集まっていた。

 

「ところで、甲児ひとりで2体のロボを受け持つのか?」

誰かがさりげなくあたり前の疑問を口に出すと、他の仲間たちはいっせいにその話題にのってきた。

「俺、マジンガーZでいいから欲しい。」

「マジンガーZに乗り換えるつもりなら、甲児に頼んでみろよ。」

「日吉!ボルテスチームを抜けることは、この俺が許さんぞ!」

「いいじゃないの、ちょっとだけなら。あたしたちは3人で、真ゲッターに乗ってみたいわね。」

「俺はマジンカイザーに乗ってみてえなあ。」

「そうですねえ。性能を見てみたいですよね?」

「ほんじゃま、甲児に頼みに行くか!?」

 

「あんさんら、ヤボなことはやめときや。見てみぃ!」

十三の指摘に、

「お・・・!?」

甲児とさやかの抱擁を見て、一瞬静かになる一同。

そしてはやしたてる者あり、つばをごくりと飲み込む者あり。

(甲児さん・・・・。)

ウッソはさやかに抱きしめられる甲児を見て一人思った。

(やっぱりスゴイ人だな・・・・・みんなを守り切ったんだものな。)

ウッソは、シャクティとカルルがプリベンター本部から自分を追ってアーガマに乗り込んで来た時のことを、思い出していた。

いくら自分と離れたくないと言っても、戦いの最前線へと来てしまったシャクティとカルルに対し、ウッソは二人の身の安全ばかりを心配して、釈然としない態度を取り続けていた。

そんなウッソに甲児は

『何をゴチャゴチャ言ってやがんだ。こうなったら、お前がシャクティとカルルを守ってやりゃいいだろうが。』

と怒鳴りつけ、

『大事な人は自分の手で守る。それが男ってモンだぜ?』

そうウッソを諭したのだった。

そして、甲児は、まるでウッソに手本を見せるかのように、その言葉通り命をかけて仲間を守った。

確かに“仲間”を守った甲児だったが・・・

(甲児さんが本当に守りたかった人は・・・・・。)

ウッソにはそれが誰だかわかっている。

 

やがて、鉄也が甲児とさやかに近寄るのを見た一同は、

「あいつ〜、空気読めねえのか!?」

「鉄也〜!ラブシーンの邪魔すんな!」

「引っ込め、堅物!!」

今度はてんでに野次が飛ぶ。

だが、竜馬がいち早く異変に気が付いた。

「ちょっと待て!・・・甲児くんの様子が変だぞ。」

倒れこむ甲児を、鉄也が抱きかかえるのを見て

「おいっ!ストレッチャーだ!早くストレッチャーを持って来い!」

一同騒然となった。

 

 

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