剣 鉄也の憂鬱

(アニメ・ゲームごちゃまぜ)

※注意  このお話は、namiがアニメやゲームを基に、趣味で妄想&創作したものです。
本編の設定とは異なる部分が多々ありますので、ご注意ください。

 

俺の名は剣鉄也。

言わずと知れた、グレートマジンガーのパイロットだ。

あのマジンガーZの兜甲児とは違い、正規の訓練を受けた戦闘のエキスパート。

そのせいか、「プロ」というニックネームを付けられ、SRWファンの間でもなかなかに人気がある。

 

だが、俺は最近憂鬱な日々を送っている。

 

マジンガーZもグレートマジンガーと同じくらい有名だ。

だが、マジンガーZのファンは、グレートマジンガーのファンより多いという。

なぜだ?グレートマジンガーの方が、戦闘能力が高く、マジンガーZより強いというのに。

なぜ、ファンの数で俺が負けるんだ?

 

思うに、グレートはZの後継機だ。

“やっぱり元祖がいい”と、頑なに言うオールドファンもいるらしい。

それにファンの傾向としては、ただ強いだけでは物足らないらしい。

 

これっておかしくないか?

男ってのは、強ければ強い方がいいに決まっている。

なのに、グレートより弱いマジンガーZの方がいいって言うやつもいるんだぜ?

 

マジンガーZはアニメでもSRWでも、孤軍奮闘という場面が多い。

つまりは「フルボッコ」にされるということだ。

これは、マジンガーZが【鉄の城】と言って、超合金Zの頑強さを生かし、防衛にまわらされるのも、1つの要因だと思う。

 

それでもって、あの兜甲児。

やれもしないのに、ムチャクチャ戦う無鉄砲な性格のせいもあり、とにかくピンチに陥りやすいし、怪我も多い。

 

機体も旧式なら、乗ってるパイロットもパイロットだ。

これじゃ、マジンガーZよりグレートマジンガーのほうが強いに決まっている。

 

まあ、世の中、カンペキな人間ほど近寄りがたく、強いものほど妬まれるのだから、仕方がないのかもしれん。

一時は俺もそう思うようにした。

でも、やっぱり面白くない。

なので、少しばかりイジケてみた。

産みの親を知らず、育ての親はあの兜甲児の実父・兜剣造という、孤独な生い立ちをひっさげて戦ってみたのさ。

俺は俺自身の存在意義を見失い、敵には俺の「弱い心」に付け込まれ、仲間をピンチに追いやってしまった。

挙句の果ては兜剣造を死なせてしまうという、ヒーローらしからぬ失態を犯してしまった。

 

そしたら、どうだ?!俺に甲児以上のファンが付いたじゃないか。

しかも、女性ファンだ♪

おかげで、グレートマジンガーのファンもぐっと増えたぜ!

 

だが、兜甲児とは一時期、敵同士のような関係になってしまった。

そこはストーリー上止むを得ない。あいつも後でわかってくれたよ。

 

ただ、やっぱり気に入らないことがある。それは・・・

 

俺はなぜ、甲児の父・兜剣造にそっくりなのだ?

 

いかつくて面の皮がいかにも厚そうな顔立ち。

太い眉毛に、鋭い目つき。への字に結んだ口に、分厚いもみ上げ。

なぜか実の息子よりも、俺のほうが所長に似ているんだ。

実子の甲児は兜剣造とは違って、線が細い。

あいつは母親のほうに似たんだろうか。

 

実をいうと、今日も研究所へ見学に来た奴らに

「兜所長の息子さんですか?マジンガーZの?」

と言われた。

俺は剣鉄也だ!

俺が乗るのはマジンガーZじゃねえ!グレートマジンガーだ!

そしたら

「ああ、こっちがグレートマジンガーなんですか。」

ときたもんだ。

てめえ〜、どこに目をつけてやがる!?

グレートとZの見分けもつかねえのか!

まあったく!俺が所長に似ているだけで、憂鬱がこんなにもでかくなるとはな。

 

最近のSRWの出演は、俺はあいかわらずグレートマジンガーで出ているのだが、兜甲児は、さっさとマジンガーZからマジンカイザーへ乗り換えるようになった。

1つ言っておくが、いくらマジンカイザーが「究極のマジンガー」だと言っても、俺のグレートが負ける気はさらさらしないぜ!

 

ただ、カイザーの身長がグレートよりデカイっていうのが気に入らん。

そのせいで、俺はいつも兜甲児に見下げられることになる。

あいつのほうが、コックピットの位置が高いからな。

 

 

だが、俺は大人だ。

今日も兜甲児の、マジンカイザーの援護をしてやった。

甲児も俺のことを「鉄也さん」とさん付けしてくれるし、少々扱いはやっかいだが、まんざら悪いやつでもない。

 

まあ、俺一人が我慢してりゃ、周りがうまくいくことでもある。

だから、この俺の憂鬱は、しばらくナイショにしておくことにする。

 

 

END

 

 

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